Departure and arrival




電車に乗る時、そこには必ず目的が存在する

会社、学校、病院、お店、自分の家
駅から広がる街のどこかに僕たちは向かう

時にはその街に住む恋人であったり
まだ見ぬ美しい景色であったり

それぞれの期待を胸に電車に揺られいてる

日本海側に住む僕にとって冬の太平洋側の青空は奇跡に近い
そんな奇跡みたいな空の下に広がる海が見たかった

電車に乗る
薄らと青い影の中を走り出す
ふいに車内が明るくなると、窓の外には海

きらきらと輝いては流れていった